現場責任者研修手引き(清掃部門)
目次
環境汚染問題への対応
あらゆる産業の企業活動において地球環境を考慮しなければならない今日、ビルメンテナンス業においても、作業方法・作業工程や使用資機材などの環境への影響などを把握し、汚染予防を考慮した環境負荷の削減が求められてきています
工程の見直しと汚染予防
- 1.弾性床メンテナンスの見直し
- ハード床メンテナンス方法の大多数は、樹脂ワックスを塗布し、床が汚れたら界面活性剤を大量に含んだアルカリ性洗剤でワックスとともに汚れを取り去り、またワックスを塗布するという作業の繰り返しです。この方法は、資源のムダ使いや大量の廃液を下水道に廃棄することによる環境への悪影響が懸念されるところです。これらの事も考慮してドライ方式の管理技術が普及しつつあり、当社でも現在、第一共同ビル、第三共同ビル、NHKホール、井之頭病院の各現場が共用面を対象としたドライ方式管理「ハイバフ光システム」に取り組んでいます
- 「ハイバフ光システム」と利点
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- ハイバフ光は表面強化剤兼洗浄剤で、日常的に使用することにより
- 床面に塗布された樹脂ワックス皮膜の汚れをとる
- ワックス皮膜そのものを強化する
- 汚れの再付着を防止し、床の光沢を長く持続させる
- その結果、表面洗浄・剥離洗浄周期が大幅に半減し、環境汚染の低減につながります
- 3さらにハイバフ光は、希釈倍率を変える事で便器・洗面器・鏡など日常清掃時の汎用洗剤としても使用でき、ケミカル容器廃棄量の低減につながります
- ハイバフ光は表面強化剤兼洗浄剤で、日常的に使用することにより
- 日常の作業方法(床面)
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- 除塵ダスタークロスを用いて床面の除塵を行なう
- 床面作業ハイバフ光50倍液でモップを絞り、床面を拭く自動床洗浄機使用の場合はハイバフ光50倍液で白パッドで走行
- バフィング床面乾燥後、超高速バフィングマシンを操作し光沢を復元(週2回)
表面洗浄方法
- 除塵
- ダスタークロスを用いて床面の除塵を行なう
- 床面洗浄
- ハイバフ光20倍液を床面に塗布する
- ポリッシャー赤パッドで洗浄する(または自動床洗浄機)
- 汚水除去
- 水拭き2回(粗拭き・仕上げ拭き)
- 乾燥後、ワックス塗布1回(歩行量の多い場所は2回)
- 2.繊維床メンテナンスの見直し
- 繊維床メンテナンスの大多数は、ポリッシャーによるシャンプークリーニングかスチーム洗浄方法で、どちらも洗剤分のすすぎなどで大量の洗浄汚水を排出します。環境への悪影響は弾性床の洗浄時と同じです。これらのことを考慮して、当社ではケムドライシステムを導入し、環境汚染への低減を図っています
ケムドライシステム
ケムドライシステムはアメリカで開発された繊維製品専門の、炭酸の気泡を利用したクリーニングシステムです
炭酸の気泡(爆発力)により繊維から汚れを引き剥がし(乳化して)、汚れを炭酸の泡で包み込んで上へと持ち上げます
- 利点
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- 水の使用量が少なく約1時間で乾燥するため、早く部屋を使用できる
- カーペットクリーニングの洗浄液は無臭で不快感がない
- 洗浄液は天然成分100%であるため、人に対しても安全
- 洗浄液は界面活性剤を含まないため、ベトついた粘着分がなく、再汚染しにくい
- 水の使用量が少ないため、カーペットの縮みがなく、OAフロアでも安心してクリーニングできる
基本的な作業方法
- ドレー方式
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- ドレー(噴霧器)を使用し、ナチュラル(洗浄液)を噴霧する
(一定の気圧でタンク内に圧縮されたナチュラルをムラなく噴霧する100ml/m2が目安) - バッファーにブラシを装着し、ブラッシングする
(噴霧したナチュラル洗浄液をブラッシングすることで再発砲させる) - バッフャーにパッドを装着し、パッドがけを行なう
(汚れの回収:1枚両面で40m2使用できる)
- ドレー(噴霧器)を使用し、ナチュラル(洗浄液)を噴霧する
- ベルダー方式
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- 事前準備
ベルダー(二液性炭酸洗浄液噴霧器)の独立した2つのタンクに、ナチュラルIIIのA液・B液の希釈洗浄液を混ざらないように別々につくり、備え付けのヒーターで加熱しておく - ベルダーの専用ウォンドを軽く引きながら洗浄液をムラなく噴霧する
- バッファーを使用し、パッドがけを行なう(ドレー方式と同じ)
- 事前準備
- 日常的なバッフィング作業
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- 洗浄剤を入れた専用スプレイヤーでカーペット上に噴霧しながらバッファーでパッドがけを行なう(必要に応じた場所を)
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- 現場責任者研修手引き(清掃部門)
- 私たちサンセイは現場責任者の社内研修にこの手引きを活用していきます。
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