現場責任者研修手引き(清掃部門)
目次
- 現場責任者の果たすべき管理
- 環境汚染問題への対応
- 洗剤の知識
- 床維持剤の知識(ワックス)
- 緊急事態、クレーム、事故連絡フローチャート
- 事故発生時連絡チャート
現場責任者の果たすべき管理 ─清掃部門─
現場責任者
現場責任者は、会社とのパイプ役として重要な任務を担い、業務と管理を遂行するとともに職場の中心者として活動するという立場にあります。また、ビルオーナーやお客様と直接接触する機会も多いので、常に「会社を代表して折衝している」という自覚を持って業務にあたりましょう
- (1)現場責任者が行なう業務は、概ね次の通りです
-
- 作業計画の遂行
- 機械、器具の保守・点検・整備
- 資機材の適正使用と適正在庫
- 従事者の人事や福利厚生の取り扱いおよび従事者の教育訓練
- 職場の安全衛生・健康管理
- 作業に係る原価管理と低減
- 業務改良・改善の推進
- 事務管理(日報・諸届書類・資機材台帳などの記載)
- (2)業務を万全に遂行するためには、次のような管理事項があります
-
- 作業管理
- 人、材料、機械、設備などをムリなく、ムダなく、ムラなく活用して、決められた品質で決められた量を決められた時間までに行なうようする
- 資機材管理
- 機械の現状や器具、洗剤などの使用量・適量を常に把握しておき、品切れや在庫量が多すぎないようにする。また、機械や器具などは常に手入れやオーバーフローを行なう
- 品質管理
- 作業成果だけでなく、従事者のユニフォームやマナー、機械器具の手入れや保管状況、さらに作業計画や管理監督行為も品質管理の対象となる
- 作業の結果である仕事の品質が標準に適合していない(5段階評価の3以下)場合には原因を調べ、その要因を排除して再発防止対策を講じる
- 原価管理
- サービスを行なうについて発生する費用のことを「原価」、あるいは「コスト」という
- 原価管理とは、利益目標をたてて標準原価を決め、サービスを行なうことで一定の利益を上げ、もし利益を上げることができなかった場合は、標準原価と実際に生じた原価を比較し原因を調べ、対策をたててこれを実行する原価の構成や比率を理解しておきましょう
- 作業管理
費用 |
比率% |
||
---|---|---|---|
直接業務費 |
直接労務費 |
61% |
現場作業員へ支払われる賃金の仕事の他、現場運営に要する事務用品など |
外注費 |
17% |
現場の業務を外部の専門会社に依頼することによって発生する費用 | |
材料費 |
6% |
資材など材料費 | |
一般管理費・販売費 |
12% |
本社費用のことで、販売費は営業のために要する費用 | |
粗利益 |
4% |
税引き前の利益 |
*職場内における”原価低減推進事項”は、次の通りです
- 決められた仕事を確実に実行し、やり残しや物品などをこわさないように注意する
- 資材・道具類は適正に使用し、ムダ使いしない。資材類の適正な発注依頼や在庫管理を行い、資材置き場の整理整頓をする
- 自在ボーキやモップ糸、常用する洗剤等の単価を従事者に知らせておく
- 機械・器具などは使用後の手入れをよく行い、保全も的確に行なう
- 洗剤類は適正希釈・適量使用を守る
- 労働災害が発生しないよう、安全作業・安全ルールを守る
- 職場からあらゆるムリ・ムダ・ムラをなくすよう皆で努力する
- 作業方法など改善し、作業工程や作業方法の合理化および機械化を推進し、原価の低減につなげるよう努力する
- 安全管理
- 職場内教育訓練の実施(安全な作業順序、姿勢などの訓練)
- 朝礼、終礼または安全ミィーティングの実施
- 整理整頓の実施
- 通路や床面の整備
- 作業手順、作業標準の励行
- 職場管理
職場規律の維持について留意すべき事項は以下の通りです- 勤務上のルール、作業態度、マナーなど従事者に周知徹底を図る
- 職場規律を率先垂範し、リーダーシップを発揮する
- 従事者には誠意と公平をもってあたる
- 世代、性別など各自の立場を理解させて融和を図る
- 人を指導する技能を身につける
- 職場内教育訓練を積極的に行なう
チームワークを高めるために
職場は、年齢・性別・働く目的の違い等を持った人の集まりのため、考え方や基準が異なります。それをまとめて集団の力とするには以下が大事です
- 会社、現場の方針・目的を周知する
- 各自の役割の明確化と責任をもって行動する態勢を確認する
- 明るい職場の雰囲気作りをし、相互理解を深める
- 従事者との対話の機会を多く持ち、従事者の話に耳を傾け、要請があって実行できるものは直ちに実行する
- 職場規律を守らせる
- 現場責任者に期待される役割(主任)
-
- 簡単な積算、見積もり、提案業務
- 労務管理(タイムカード、休暇、各種届出、報告書)
- 安全教育およびクレーム防止教育の実施
- 同業他社との情報交換
- 顧客の要望に的確に答える
- 外注作業の管理監督
- 班長・副班長(小グループでの作業リーダー)に期待されるもの
-
- 仕様書内容の理解
- 新人の指導教育、後輩の指導
- 清掃機材などの簡単な修理
- 清掃消耗品の管理および発注
- 業務改善提案が出来る
- 事故クレーム未然防止職場内教育訓練の実施
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- 現場責任者研修手引き(清掃部門)
- 私たちサンセイは現場責任者の社内研修にこの手引きを活用していきます。
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